コバルト杯について

 平成4年開催の「べにばな国体」を間近に控えた昭和63年、当時の⼭形南高等学校柔道部OB会⻑で、後に⼭形県柔道連盟会⻑を務められた藤巻忠昭⽒(故⼈)が、国体で好成績を収めるには中学⽣の強化が不可⽋であるとの提案をされ、平成元年2⽉11⽇、⼭形南高等学校柔道部OB会主催「第1回コバルト杯争奪中学校柔道⼤会」が開催された。

 第1回⼤会は、⼭形市を中⼼に23校が参加、強化の観点から秋⽥県:湯沢南中学校を招待し、⼭形南高校柔道場を会場にしての開催であった。第2回⼤会は創部40周年記念⼤会として、⼭形南高校第2体育館を会場に実施。この年より、全国に⽬を向けた強化を図るため、東京都:国⼠舘中学校を招待している。参加校の増加に伴い、第16回⼤会からは会場を⼭形県体育館に変更した。また、第19回⼤会を、この年、天童市で開催された「第38回全国中学校柔道⼤会」のプレ⼤会として実施するなど、近年ますます、その開催意義を確固たるものとしている。

 試合とともに、コバルト杯の魅⼒の一つとなっているのは、国⼠舘中学校を交えて⾏われる練習試合である。試合前⽇、そして試合当⽇も、国⼠舘中学校の選⼿達に胸を借りる。⽇本一のチームの強さを肌で感じ取ってもらうことが⽬的であり、そこには試合会場以上の熱気があふれる。

 さて、⼤会冠の「コバルト」であるが、これは、⼭形県⽴⼭形南高等学校 第一応援歌「空はコバルト」より頂戴したものである。南高健児を⿎舞する応援歌の如く、⼭形南高等学校柔道部OB会と現役⽣徒による⼿作りの「コバルト杯」が、⼭形県柔道躍進の一助となれれば幸いである。